
Contemporary art Works
Yoko Hayakawa 早川 陽子

タイワンキマダラ
ガラスに油彩
100x145mm
2019年

白色の油絵具で点描された透明ガラスを、
壁から数cm程浮かして設置すると、
点描の筆跡が壁に投影される。
ガラス表面にある油絵具の白色は、
壁の白色にかざされているのでほとんど目視できない。
自然光のもとでは、天候や時刻によって、
影が強く現れたり、淡く薄らいだり、変化し続ける。
陽が落ちて人工光を灯すと濃い影が現れ、
スイッチを切ると影は無くなる。
影が、光の存在を教えてくれる。

©️2019 Yoko Hayakawa

魂のお話 木製パネルに水性塗料、色鉛筆、ガラスに油彩、木の球 320x410 2011年
撮影:早川宏一
©️2011 Yoko Hayakawa
絵は、画面と向き合うところから始まる。 これから何かが描かれる場所というのは、たいてい白い。 キャンバスや画用紙は、光と物質(=鉛筆、絵具など)が出会う場所で、 出会いを言祝ぐかのようにまぶしい。
描くということは、光と物質の出会いと行く末を祈るように見守ること。今日も、光と物質が受胎し、絵画という子が生まれる。 厳かだけれど声高でない営みが、この世には溢れている。 そういうことを絵にしたい。
私が知り得たのは、一枚の絵でさえ、作者の手には及ばないなにかに導かれ、 かろうじてここに生まれてくる、ということ。

早川 陽子
1973年 埼玉県生まれ
1997年 多摩美術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
1999年 多摩美術大学大学院美術研究科修了
2021年〜 京都芸術大学通信教育課程非常勤講師
個展
1998年 第二回アート公募審査員賞展/『生まれつつある現在』 モリスギャラリー
『天国の豆』 ギャラリー山口
第二回アート公募画廊企画賞展/『生まれつつある現在』 なるせ村田画廊
『行ったこともない山について』 フタバ画廊移転準備室
1999年 『行ったこともない山について』 フタバ画廊
2000年 『日めくり』 なるせ美術座
2001年 『星の歩きかた』 Za・Gallery有明
『星の歩きかた』 exhivitLIVE
2002年 『頭の島』 マキイマサルファインアーツ
2003年 『昼の惑星』 art&riverbank
2004年 『未踏の島-行ったこともない山について』 Za・Gallery有明
『北を向いて』 art&riverbank
2005年 『そういう世界』 ギャラリー覚
2007年 『小鳥の低空飛行』 art&riverbank
2011年 『泉を探して』 ギャラリー澄光
2013年 『庭の休日』 ギャラリー澄光
2017年 『ひかりのとまり木』 ギャラリーカメリア
2019年 『迷蝶』 ギャラリーカメリア
グループ展
2000年 『TRANSIT/経緯・帯域』 企画:鷹見明彦 ガレリア・ラセン
『美術の星座』 なるせ美術座
2003年 『美術誕生』入選作品展〔奨励賞受賞〕 八王子夢美術館
2004年 『とよた美術展’04』〔入選〕 豊田市美術館
2006年 『a lot of…フタバ画廊小品展』 フタバ画廊
2007年 『thinking about dog’s death』 art&riverbank
『盆景 – my favorite garden -』 a piece of space APS
2009年 『PICNIC班 - 現地集合 - 』 gallery Archipelago
2012年 『野草のことば』 代々木アートギャラリ
2013年 『子育てと美術』 藍画廊
2016年 『夢を形に』 Art Connect Yokohama Gallery
2021年 『町なかのツリーハウス』 パリコレッ!ギャラリー
ワークショップ
2011年 『つくってあそぼう!指人形(てぶくろシアター)』芸術資源開発機構ARDA/阿佐ヶ谷南児童館
2013年 『ちぎってすっきり!ペーパーワーク』 芸術資源開発機構ARDA/上井草児童館
2016年 『しろ・シロ・まっしろ!』 川口市立アートギャラリー・アトリア
作品設置
Y邸(個人住宅の室内にインスタレーション)
木下工務店(モデルハウス内にインスタレーション)
西脇病院(神戸市)(入院病棟に絵画13点を設置)
書籍
『ルターさんってどんなひと? -マルティン・ルター物語- 』
(日本福音ルーテル教会幼稚園・保育園連合会 宗教改革500周年記念事業)紙芝居の挿画を担当